何? なに?
NHKの「人体」シリーズ、ご覧になっていた方は、きき覚えがおありかもしれません。
全7回シリーズで、タモリと山中伸弥教授が司会で、「人体」にまつわるミクロの世界、
現代科学の最先端が紹介されたものです。
非常におもしろかったです。
実際の細胞内の映像が高センサーや顕微鏡で捉えられ、私たちの身体の中で繰り広げられる営みが、感動をもって理解されました。
シリーズ全体を通して、身体の各臓器同士が脳とは関係なく「メッセージ物質」をやり取りしているということがテーマで、どの臓器がどのような働きをしているのかということが、取り上げられていきました。
第4集は、「腸」が取り上げられ、ここで扱われたのが、表題のお二方です。
かっこいいのです。(笑)はまっています。
まずは各臓器の中でも「腸」は別格、第二の脳と紹介され、神経細胞が脳に続き多く、人体の独立国家だそうです。
腸では、全身の免疫を司り、コントロールして送り出しているとのこと。
体内に入ってきた細菌をただ攻撃するのではなく、敵と味方をより分けたり、
「落ち着いて」とのメッセージ物質を出して、免疫の暴走を押さえるなど、攻撃役とブレーキ役をその巧妙なやり取りでコントロールしているというのです。
免疫の暴走とは、アレルギー(反応)ですが、腸という水戸黄門が、腸内細菌という助さん、免疫細胞という角さんを従えて、どう折り合っているのかという物語です。
シリーズ第7集、最終回に、ガン細胞が「攻撃を止めて」とメッセージを出すと、免疫がそれを聞き入れて攻撃を止めることがあると紹介され、それぞれの細胞が意志を持ってやり取りしていることなんだと、理解されました。
そうなると、是非とも我々の「腸」さんには賢く有ってもらわねばなりません。
免疫の過剰な暴走を抑えるとても賢い免疫細胞「Tレグ」さんが発見され、そのTレグさんを誕生させるのが、クロストリジウ菌なのだそうです。クロストリジウ菌といってもその種類は100種類もあるそうで、その中のひとつなのだとか。
そしてここからが大事なところですが、クロストリジウ菌が「落ち着いて」との物質を免疫細胞に届けて、Tレグさんを誕生させるにはその栄養となる「食物繊維」が必要なのだと。
クロストリジウ菌がないことで難病が発現しているとの仮説により治療が進められていることや、日本の若い修行僧のアレルギーが精進料理によって改善していることが紹介されます。
なんと、日本人のクロストリジウ菌は世界平均の4倍という数字が示されました。
なので長寿なのかもしれませんね。
ただ、現代の食生活が日本人の培ってきた体質の恩恵を崩し始めているかもとも言われます。
私事ですが、いままで身体に入れるものは良いものをとの意識は母親のお陰で強くあったものの、さすがにここまでの認識、意識はありませんでした。
これらの情報を機に、食生活を変えました。
朝食には玄米を、お昼は消化のよいもので、夕食は軽め。
いい感じです。
今の時期、食材も美味しく、毎日の食事が楽しみでなりません。
美味しいものは、美味しいですね。
そして体が喜んでいるのが分かります。
身体の中に何を送り込んであげるか、それは意識的に考えられること、その後はお任せです。
機嫌よく快調に働いてくれていること、
優秀な「Tレグ」さんに感謝です。
そうそう、腸さんには訓練場があり、わざわざ細菌を取り入れて、免疫細胞に細菌の色々を学習させることをしているそうです。
そうして学習した免疫細胞が全身に送り込まれるのですって。
一度、学習したいい形を、維持し、遂行していってくれる身体さんに、絶え間なく良い食材を提供していくこと続けたいと思います。
クロストリジウ菌さんとTレグさんに良くしていただいているお話でした。