勉学の秋でございます。
第69回日本精神分析学会が、11月3日から5日に行われることに先立って、
2日(木)午前に京都大学楽友会館において表題の研修会が開催されました。
無心を巡る精神分析家と哲学者によるシンポジウムです。
登壇された先生方は、
松木邦裕先生(京都大学名誉教授・精神分析家)
西平直先生(上智大学グリーフケア研究所教授/京都大学名誉教授 死生学・教育人間学)
Rudi Vermote (Professor Emeritus University of Leuven・Training Analyst and past
president of the Belgian Psychoanalytical Society) 先生です。
ご講義が始まるにあたって京都大学の西見奈子先生より、
この講義の内容は金剛出版から書籍化されると告げられました。
そうでしょう。そうでしょう。と思う私です。
レジメの内容は大変高度なものですが、私のこころに沁みこむようです。
それぞれの先生方が互いをリスペクトしながらなされたご講義は、
内容もさることながらその凄みをさらに増したように感じました。
内容は私に述べるすべもありませんので書籍をどうぞです。(笑)
ここでは、私に引き寄せての記載です。
ベルモート先生のレジメに、ある言葉が出てきました。
邦訳(清野百合先生による)はカタカナで、ゲラッセンハイト(放下/手放すこと)と、
してくださっています。ドイツ語で、Gelassenhiet と記すようです。
そう、「放下」です。
これは10年前に、川本剛空上人が、私のために書いて下さったものです。
当ルームの玄関を彩ります。
ルームを去る時にはときおり感謝を込めて会釈します。
恥ずかしながら意味は今ももちろんわかるに及んではいませんが、
意味がもたらされた所在は理解できました。(笑)
松木先生、西平先生、ベルモート先生、ありがとうございます。
次の日の学会では、ベルモート先生のレジメの中にある、ある言葉を、
私がご挨拶をした先生が私に伝えてくださいました。
あまりに過ぎる言葉なので記せませんが、うそのないひとことであることは感じました。
学会は、学びもさることながら、
会うべきひとに偶然会う(私ひとり入った飲食店でその先生だけおられるとか)
ことの面白さと、その土地に触れる(広島でした)楽しさがあり、
師は学会はお祭りだといわれていましたが、常の学びをともにする仲間ともいつもと違うテンションで、私なりにお祭りを満喫することができました。
来年度に向けてのもろもろの準備と日常の大切な臨床業務に精進あるのみ!!と、
気持ちを新たにしております。
お立ち寄りいただきありがとうございます。
今日の京都は晴天ですが、それでもこよみは立冬です。
週末からぐっと冷え込むようですので、皆様におかれましてもお身体大切になさってください。
お読みいただきありがとうございます。